給食に関係した「不適切保育」について給食職員が思うことを書きます

給食調理員が思うこと

「不適切保育」昨今、ネットやマスコミで騒がれている話題の一つです。

私は保育士ではありませんが、保育園で働いている職員ではありますので、決して他人事とは思えません。

不適切保育と呼ばれている行動は、

  • 子どもへの体罰(これはダメです)
  • 子どもをひとりで放置(これもダメです)
  • 子どもを乱雑に扱う(論外です)子どもへのあだ名(愛着を持っての場合もあるので、すべてがダメとも思えないのですが…)
  • 長時間にわたる説教(必要以上のものはダメ)

などなど、多岐にわたるのですが、中には、

  • 給食の量を少なめにした
  • 嫌いなものを無理やり食べさせた
  • 何時間も給食を食べさせる

など、給食にまつわるものまで問題になりました。

今回は、給食職員として、最後の3つの事例について思うことを書かせてもらいます。

「特定の子ども」の給食の量を少なめにすること

保育園では、0歳から5歳までの成長途中の子どもを大勢お預かりしています。同じ年齢の子であっても、個人個人違いがあって、一人として全く同じ子はいません。

もちろん体格差や、食べ物の好み、食生活の差や食べることのできる量も個々で違い、全員が全く同じ量の給食を食べることができる状況ではありません

子どもたちと一日の大半を共に過ごす保育士さんは、そんな子どもたちの様子を間近に見ている大人です。ひとりひとりの食の状況を、誰よりも把握しており、個々に合わせた量を配膳することもあります。

また、幼児クラスになると、子どもの意思でお代わりしたり、減らしたりすることもあるので、その対応も個々でおこなっています。

中には、「食に対して興味のない子」も存在するため、その子に対してひとまず「全部食べたねという達成感を味わってもらいたい」という思いを持って、あらかじめ少なめに盛り付けるということもあります。(もちろん、その後おかわりもOKです)

正直な話、「全員一緒の量の給食を食べさせましょう」というのは不可能な話なのです。大人でも、少食な人もいればよく食べる人もいますからね。

子どもの給食を少なくすることにも理由がある

  • 個人の体格差に合わせた栄養量を加味する(栄養士目線の話ですが)
  • 少食な子もいるため、個人的に対応する場合もある
  • 食に対して興味のない子もいるので、「達成感」を味わってもらうためにあえて少なめに盛り付ける

ただ、お仕置きの体で給食を減らすまたは無しにするなどは体罰となるため、おこなってはいけないと思っています。大人の感情によって子どもの栄養を阻害することはあってはならないことだと思います。

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嫌いなものを無理やり食べさせる

「一口だけ食べよう」と子どもに言っている保育士さんは実のところ多いと思います。

私も、自身の子どもによく言っていました。

一口食べて「あれ?意外とおいしい」と感じてもらえるパターンもあるので、この「一口だけ」作戦は悪いことではないと感じます。

しかし、「一口だけ」と言って何度も子どもの口に入れてしまうことや、あまりにも嫌がっている子どもに無理やり食べさせようとすることは、やってはいけないことだと思っています。

前者の場合は、「一口だけと言ったのに先生の嘘つき」と思われてしまう場合もあります。後者の場合は、無理やり口にさせたことで誤嚥や嘔吐につながってしまうこともあります。また、給食の時間が子どもにとって苦痛な時間となってしまうこともあり、食べることに対して消極的になってしまいます。

なので、「一口だけ食べようね」と言って食べさせるのであれば、ひとくち頑張って食べた子どもをほめ、その後子どもが「食べたがる」のであれば与えてあげ、嫌がるのであれば無理に食べさせなくても良いのではないでしょうか。

何時間も給食を食べさせる

これは正直あり得ない対応です。

とは言っても、私自身が子どもの頃は「掃除の時間になっても食べている」「お残し禁止」「減らすこともダメ」という時代を生きてきました。私自身も、イカが飲み込めなくてずっと居残っていて嫌な思いをした経験があります。

そんな嫌な思いは子どもたちにしてほしくはありません。

時間内に給食得を食べることができないことには理由があるのです。まずは、子どもの気持ちに寄り添って、「なぜ時間内に食べることができなかったか」「どうしたら、時間内に食べることができるようになるのか」を考えてあげることの方が大事であると感じます。

そしてもう一つ長時間の給食は「衛生面」でとても危険な行為です。

大量調理マニュアルでは、「給食は出来上がりから2時間以内に喫食させる」となっています。これは、「食中毒」に配慮された決まりとなります。

私は調理後の食品は、「常温に出したその瞬間から腐敗が始まっている」と思っています。私たち給食職員はそのくらいの気持ちで衛生管理を徹底して給食作りをおこなっています。これを保育室や教室で「給食を長時間食べさせていたがために傷んだものを子どもに食べさせることになってしまった」ということは無いようにしていただきたいのです。

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さいごに

ひとつ不祥事が出ると芋づる式かと思うくらい全国各地で取り上げられてしまう時代となり、保育士さんも働きづらいと感じる世の中になっているのはひしひしと伝わってきます。

常にネットに書かれてしまうことに怯え、保護者に怯え、時には同僚や上司にも怯えての環境の下保育されている人も少なくありません。だからと言って、そのうっぷんを子どもに向けることは絶対にやってはいけないことですが、保育士さんの働く環境は世の中の多くの人が思っているより、ずっと過酷なものであることも理解していただきたいと感じます。

私たち給食職員も安心安全な給食作りをしていき、事故の無いように勤めたいと思います。

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