はじめに
私が勤務している園では、少なくとも以下の条件をクリアしている必要があります。(牛乳に関してはできれば…くらいですが💦)
- 作業人数2~3人で短時間に大量生産ができること
- 卵不使用であること(卵アレルギー対応)
- できれば乳も不使用であることが望ましい(乳アレルギー対応)
- ココアやチョコレートは使わない(カカオアレルギーを懸念して)
- 生クリームも不使用(園の方針&乳アレルギーに対応)
今回の記事でご紹介するレシピは、以上のことを踏まえた、カボチャクッキーとなります。
また主となる粉物は、薄力粉とホットケーキミックスの2種類のバージョンで作りました。
3種のお化け手作りカボチャクッキー(薄力粉使用)
型抜きのカボチャクッキーです。カボチャお化け・ホラーハウス・ゆうれいの3種です。型は私の個人持ちのものを使用しました。
型と、表面に押すスタンプが一体化しているタイプのクッキー型です。一度に多くのクッキーを作る時でも非常に使いやすいです。
帽子の型もあったのですが、試作の段階で先端のとんがり部分が思うようにきれいに抜くことができず、焼き上がりも真っ先に焦げ目がついてしまったことから、今回はスタメンから外しました💦
材料と作り方(約15~20枚分)
- 薄力粉 100g
- カボチャ 40g
- 砂糖 40g
- コーンスターチ 20g
- バター 45g
調整用にサラダ油
- バターは湯煎にかけて軟らかくしておく。
- カボチャは皮をむき(お好みで皮を少し残しても良い)、レンジで柔らかくして大き目のボウルに入れてつぶしておく。
- 2に砂糖・薄力粉・コーンスターチを入れて混ぜ、1の溶かしバターを入れて生地をこねる。生地が固くまとまりにくいときは、サラダ油を少しずつ足してこね、ちょうど良い固さの生地に仕上げる。(板状に伸ばしやすい型さ)
- 3でできた生地をめん棒で伸ばし、型抜きをする。
- 170℃のオーブンで約10分焼く。
(保育園ではこんな感じで焼いています。) - 出来上がり!ほんのり色がつくくらいがちょうど良いです。
作り方のコツ
- はじめにカボチャを加熱する際には、茹でることや蒸すことはしないで「レンジでの加熱」をお勧めします。茹でたり蒸したりすることで余分な水分が加わり、生地を作る時にベタベタになったり、焼き上がりのクッキーの食感が湿気を帯びた感じに仕上がってしまうこともあります。
さっくりクッキーに仕上げるためにも、余分な水分が加わらないような調理法をとることが必要です。 - 生地の固さの目安は、生地を伸ばした時にひび割れず、手にもべた付かないくらいの固さがちょうど良いです。
カボチャの状態によっては、生地の固さが変わる事もありますので、固いようでしたらサラダ油を足し、生地がべた付く感じでしたら、薄力粉を足して調整してください。 - 生地を伸ばすときの厚さは、5~8㎜くらいがベストです。
- 焼き時間は、クッキー生地の大きさによっても変わりますし、オーブンの性能によっても違いが出やすいです。(今回のクッキー生地は大体5㎝くらいの大きさです。)
卵・乳不使用のカボチャの型抜きクッキー((ホットケーキミックス使用)
材料と作り方(5㎝ほどの型で約18 ~20 枚分)
- カボチャ 皮ワタ無し20g
- ホットケーキミックス 80g
- 砂糖 30g
- サラダ油 20g
- 豆乳 15g
- 皮とワタを取ったカボチャは、耐熱皿に入れてラップをしないで電子レンジで柔らかくなるまで加熱する。(500W2~5分)
- 1のカボチャをフォークなどで細かくつぶす。(裏ごしも可)
- 大きめのボウルに、2のカボチャとホットケーキミックス・砂糖・豆乳を入れて混ぜ合わせる。
- 3にサラダ油を入れてこね、生地を仕上げる。(かぼちゃの水分量次第で加減します。)
- 生地をめん棒で伸ばし、お好みの型で抜く。
- 170℃で予熱しておいたオーブンで8~13分焼いて出来上がり。(私は12分焼きました)
カボチャのクッキーを作るにあたって気を付けること
- カボチャの加熱はできるだけ水分を与えないように行うことがさっくりクッキーを作るコツとなります。蒸したり茹でたりすることで加湿されてしまい、クッキー生地がベタ~っとしてしまいますので、今回はあえてレンジでの加熱を行いました。
- カボチャは個体差が大きい野菜です。1つ1つ水分量や甘さが異なります。甘さは砂糖で調整し、生地の固さはサラダ油をちょっと加えるなどして調整してください。
- 型抜きクッキーの場合は、生地が手にべたつかないくらいの方が型が抜きやすく、作りやすくなります。また、ホットケーキミックスを使用していますので、生地を伸ばすときは厚くなりすぎないようにしましょう。(焼くと生地が膨らみます。)
- オーブンの性能によって温度や焼き時間が異なる場合がありますのでご注意ください。
食感
- ざっくりと軽い歯触りのクッキーとなります。
- ホットケーキミックスのもともとの味もあるため、子どもには食べやすい甘みです。
- サラダ油の代わりにバターを使用するとさらに風味が出ておいしく仕上がります。
さいごに
生のカボチャを使用したクッキーづくりは意外と難しいです。
フレークやパウダーを使用するのであれば、水分量を気にしない分量を出すころができますが、生を使うことで、野菜そのものの水分量を計算しないと良い生地を作ることはできません。生のカボチャを使ってクッキー生地を作るには、
- ベーキングパウダーは必要ないかな?ということ。
- さっくり感を出すために、片栗粉やコーンスターチなどでんぷん粉を使うと良いこと。
- 生野菜を使ったクッキー生地であるため、薄めにのばして焼く方がよりさっくり仕上がること。
がコツとなります。
クッキーにしてもケーキにしても、焼き菓子の大半は卵や牛乳を使用することでとてもおいしいものができることは百も承知です。
ですが、「園児全員が食べることができるもの」を優先してしまうと、何とか形にはなるものの材料をしっかり使って作ったお菓子よりはやっぱりおいしさでは劣ってしまいがちです。ですがそこを超えるためにおやつを考えることも私たち保育園給食調理員の仕事になるのです。
ハロウィンは日本の行事ではありませんが、少しでも子どもたちに「給食を楽しんでもらおう」という思いから、保育園でもハロウィンを意識した給食やおやつの提供をしています。
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