保育園の給食室で働き始めて9年(2023年現在)が過ぎようとしているおやっとです。
3月の年度末が近づくにつれ、新たな職場を探される方も少ないくないと思います。
そこで今回は「保育園給食調理員の面接時に聞かれる質問」ご紹介したいと思います。
よくあるマニュアルのような質問はもちろん、「え?なんでそんなことも聞くの?」という質問まで書いていきたいと思います。
仕事に関する意気込みや知識にまつわる質問
なぜ保育園を希望したのか?
給食施設は保育園・介護施設・病院・社食・学食など様々あります。質問する側は、その中であえて保育園を選んだ理由を知りたいのです。
- 前職が保育園だったから
- 勤務時間がちょうどよかったから
- 日祝休みが魅力的だったから
- 子どもが好きだから
- ちょうど求人を見つけたから
などなど様々な理由があると思います。
この質問の答えはネガティブなものでない限り選考自体に大きな影響はないので、偽りのない正直な気持ちをお話ししましょう。
過去に給食施設でどのような内容の仕事をしていたのか?
保育園に限らず、過去に給食施設で働いたことがある人の場合はこの質問をされることが多いです。
栄養士の場合
- 献立作成に携わっていたのか?
- 調理員としての勤務だったのか?
- デスクワークのみの勤務だったか現場にも入っていたのか?
- フルタイムだったのか短時間だったのか?
- (デスクワークの勤務だった人に対しては)調理もできるか?
調理師・調理員の場合
- 前職の雇用形態
- どんなものを作っていたのか?(切り込みだけだったのか調理も行っていたかなど)
- 衛生管理は熟知しているか?など…
勤務時間や勤務希望
保育園の給食室で働く人は勤務時間や曜日の都合がつけやすいこともあって女性が多いです。既婚・未婚などは特に採用に左右はされませんが、女性は家族構成によってライフスタイルが変わりやすいですので、採用後にお互い(労働者と雇用主)が困らないように何項目かは確認されることが多いです。
家族構成
未婚者の場合
未婚者の場合は、加えてひとり暮らしなのか実家暮らしなのかは聞かれると思います。
- ひとり暮らしの場合は「自身の生活するためにもしっかり働いてくれそう」「自立しているしっかり者」と思われるプラスポイントがあります。
- 実家暮らしの場合は「家族のサポートが期待できそう」「宿泊を伴う研修があっても対応してもらえそう」と思われるプラスポイントがあります。
既婚者の場合
子どもがいることも採用に左右はされません。しかし、今後に出産の予定がある場合は期間限定での契約になる場合もあります。
- 小さな子どもはいるのか?兄弟を作る予定はあるのか
- 夫は転勤族なのか
- 実家は近いか遠いか(これも採用には左右されません)
自身の子どもの年齢など
ここでは、面接をされる側が女性であると仮定して書いていきます。
保育園の給食調理員の勤務時間(パート)は、平日+月1~2回の土曜日8時~17時の間の4~6時間であることが多く、小さい子供がいる主婦の方も応募がしやすい時間となっています。
実際にこれまで何人か面接をしていますがほとんどが既婚者かお子さんがいる人ばかりでした。
- 子どもが小さい場合は保育園に預けているのか幼稚園なのか(預け時間が違うため)
- 祖父母のサポートはしてもらえそうなのか
- 急な病気の時にはどのように対応するつもりか
- 再び出産は予定しているか
- 自身の子の行事などの対応はどのように考えているか(他職員との関係)
扶養内での勤務が希望なのかどうか
主婦あるあるの質問です。配偶者の扶養内で働きたいのか時間関係なしで働きたいのかこの2つの差は大きいです。一応意向は聞き取ります。
そのため、パートの募集である場合、「ガッツリ働くこと」は正直難しいです。
ひとり親世帯に対する質問
勤務日・勤務時間ともにひとり親世帯の母が働くにはありがたい職種です。
ひとり親世帯であること自体は採用に左右されることはありませんが、夫婦がそろっている世帯の人と比べると残念ながら「不利」と感じることもあります。
しかし、誠意をもって質問に答え、「働きたい」という気持ちを素直に伝えることで面接での印象は悪いものではなくなります。
同居家族(大人)はいるのか?
ひとり親世帯とは言っても様々で、
- 実家で自身の親と同居する
- 自立しており、親とは別世帯だが近場に暮らしている
- 実家が遠方などで自身の親のサポートがない状態で生活している
など、同じひとり親でも事情が大きく異なります。
子どもが病気の時はどのようにするつもりか?
両親が同居している場合や近くにいる場合であれば大きな問題ではありませんが、両親や親族のサポートが得られないひとり親世帯の母の場合は、しっかりとした答えを考えておく必要があります。
私自身も「頼ることのできる親族がいないひとり親世帯の母」ですが、病児保育室を利用する計画をしていることを面接で伝え、採用をいただきました。
自身の子どもはどんな感じ?
これも採用には左右されないことだと思いますが、保育現場に携わる人として興味を持たれるのだと思います。
元々子どもラブ(笑)な私はこの質問を受けて子どもたちをほめちぎりました(笑)
実際に勤務した時のビジョンについて
保育園で勤務するにあたって、他の職員とのコミュニケーションも必要になります。社会人としてのふるまいも含めての質問となります。
どのような食育活動をしていきたいか?
実際に私も「自分が保育園で働くとしたらどのような活動で園児とかかわっていきたいか考えていますか?」という質問をされました。
この質問に対する答えはご立派なことでなくても良いのです。
- 子どもに気軽に話しかけてもらえるような職員を目指しています!
- 時々一緒にクッキングを楽しみたい
- 一緒に給食を食べて園児の様子を見守りたい
- 野菜作りをして野菜を身近に感じてもらいたい
などなど、専門的なことでなくても大丈夫です。
園児のことを思っての仕事をしたい気落ちが伝えることができればOKです。
園児の離乳食について
乳児に対する離乳食の進め方に対し、ある程度の知識があることはもちろんですが、ひとりひとり成長の違いもあるため、「マニュアル通りに離乳食が進まない子」に対してどのようにしていきたいかなども聞かれます。
他職員との関わり
大きな保育所の場合は共に働く給食職員もいます。
栄養士・調理師・調理員…様々ですが、先に働いている先輩に対してどのようにかかわっていくのか、また同じ園内で働く保育士に対してどのようにかかわりたいかなども聞かれます。
これは先に働いている人が困らないための質問です。
ここで見られていることは、協調性・社会性などの対人関係においての適正です。
さいごに
私は保育園の給食職員採用までの道のりは
- 採用人数が少ないこと
- 求人そのものも稀少であること(短時間でしたら多少ある)
- 割と競争率が高めであること
などの理由から、非常に狭き門であると思っています。
そしてさらに正社員として働くことを考えると、園の規模にもよりますが1園につき1~3名程度であるのでさらに狭き門となります。
保育園給食調理員として働くには現在資格は必要ではありません。栄養士も努力設置義務にすぎません。
しかしながら、園児の栄養管理の点であったり、園内に食の専門家である栄養士を置くことで
- 離乳食の進め方
- 栄養バランスの改善
- 園児の成長管理
などを専門家目線で見ることもできるため積極的に栄養士を置く園がほとんどです。
そして調理員も、栄養士や調理師など資格を持つ人を採用することでより安全・安心給食の提供ができることから、無資格の人よりも有資格者を積極採用している園が増えてきています。
今回は、保育園給食調理員になるための面接でどんなことを聞かれるかを書きました。
「保育園の給食室」と絞ってしまうとかなり人数が限られている職種ではありますが、この場で働きたい人は主婦を中心に意外と多い職種でもあります。
そんな「保育園の給食室」で採用をしてもらえるためにぜひ参考にしてみてくださいね。
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