そろそろ時期的に保育園の面接を受けられる方もいるのではないでしょうか?
4月からの新年度に向けて12月頃から募集をかけている園も少なくはありません。(夏くらいのところもあります)
今回は、保育園調理員を目指している方のための記事を作りました。
保育園調理員として求められていることは?
2005年に食育基本法が制定されてから、保育園の給食調理員には子どもたちに対して食に対する正しい知識・適切な食習慣を身に着けるように指導することが求められるようになりました。生涯にわたって欠かすことのできない「食」について子どもたちに教えていく責任のある仕事になったのです。
保育園給食調理員として働くには資格は必要なのか?
厳密にいえば「資格は必要ない」のです。
極端な話、保育園によっては「調理員は無資格者しか働いていない」という園もあるかもしれませんし、中では「保育士が調理もしている」という園もあるかもしれません。
ですが実際には、上にあげたような園はごくごく一部の園に過ぎず、
- 正規職員(園に一人以上)は栄養士または管理栄養士
- 複数園を運営しているようなところでは、取りまとめ役の栄養士がいて監督の下、実際に調理する人は調理師+無資格調理員など
- 栄養士、調理師などの有資格者のみ
- 栄養士、調理師+調理補助として無資格調理員
といったパターンで運営している保育園が多いです。
ですので、「資格は必要ない」とは言っても、実際に求められている資格は
- 栄養士
- 調理師
- 管理栄養士
であることが多いです。
ただ、野菜の切り込みや配膳の補助など補助的な役割を求める場合には無資格調理員の採用をする園あります。この場合は短時間労働である場合が多いです。
求められるスキル
調理ができることは当たり前なので、もう少し細かく説明していきます。
食材の正しい保存方法の知識があること
保育園の食材は基本「当日納品当日使用」なのですが、乾物・冷凍もの・調味料など1日では使いきれない物や、業者の関係でどうしても食材の発注をまとめて行わなくてはならない物もあります。これらの食材を適切な環境で保管しておくための知識が必要になります。
衛生知識
大量調理をするのですから、最も大切な知識になります。栄養士や調理師資格を持っている人は、知っていて当たり前という体で話を進められると思いますので、特に面接時は何を聞かれても答えられるようにしたいですね。
調理器具の名称、切り方の名称
この辺りは、基礎知識となりますが調理室の現場で働くには重要な知識となります。器具の名称や使用法がわからないと調理をする上で不便になりますし、野菜の切り方の名称を知らないと栄養士からの指示が的確に伝わらないので業務上都合が悪くなってしまいます。
後から覚えればよい部分もありますが、基本的なことは知識として覚えておく必要があります。
コミュニケーション能力
ただ献立や給食を作っていればよいというものではありません。
給食職員同士はもちろん、毎日顔を合わす子どもたちとのコミュニケーションもとります。
園児の様子を知るために保育士と話す機会もあります。もちろん園長先生に相談をかけるときもありますし、保護者の方とお話しするときもあります。
そして、食材を届けてもらうために各業者さんともやり取りをしています。
嫌でも誰かしらと関わっていかなくては成り立たない職業です。私たちには常に「報連相」が付いて回ります。
パソコン操作
保育業界もIT化が進んできており、「パソコン操作ができる」ことが求められるようになってきました。この操作は、「おたよりを作ることができる」くらいのレベルであれば大丈夫なことが多いです。
栄養士であれば、献立ソフトを使うことができると重宝されます。
給食調理員の面接
服装
新卒栄養士または調理師の正規採用枠での面接のときにはスーツの人ばかりですね。
中途、パートの方の面接では、スーツではないですが、ブラウス+パンツスタイルや、おとなしめのワンピース、ジャケット+パンツスタイルなど、かっちりしすぎないけれどラフ過ぎない恰好で来る方もいます。
間違っても「給食のおばさんの面接だから」と、トレーナー・ジーンズ・Tシャツ・スウェット・スニーカー・サンダルなど、部屋着のような格好で来てはいけません。
髪型
調理の仕事である以上、清潔感は大切です。
長い髪の人はできるだけ1つに束ねたほうが衛生的に見え、面接官の印象も良いです。また、保育園の中で働く職員にふさわしい髪色も求められています。黒または濃いめの茶色が好まれ、明るすぎない色であるほうが良いでしょう。
これは、採用後に園児の保護者からも常に見られることですので、できるだけ印象の良い髪型髪色にすることが必要です。
持ち物
私自身は、履歴書、職務経歴書、筆記具とメモ帳、などをもって面接に向かいました。結局は筆記具もメモ帳も全く使用しませんでしたが、この4点は当たり前のように持っていくべきものですね。
その他は、各園によっても異なるかもしれません。面接時に必要なものがある場合には、事前に知らせてはもらえるはずです。
園によっては、調理場の見学をさせてもらえる場合がもあるので、その場合は
- 調理用白衣
- 調理用の帽子
- 調理靴
- マスク
を持っていくと良いでしょう。ただ、調理場内の見学につきましては、事前に確認しましょう。
面接で質問されること(例)
- なぜ、数ある園の中から当園を選んだか?
- どの様な食育活動をしたいと思っているのか?
- 子どもの食に関して担任保育士との食い違いが出たときにどのように対処していくつもりか?
- (前職がある人は)なぜ前職を辞めたのか?
- 研修などがあった時に積極的に受けることができるか?
- 実際に子どもたちにこんなことをしてあげたいと思うことを例に挙げてみてほしい。(具体的に)
- パソコンはどのくらい使うことができるか?
- (子どもがいる場合)子どもが急病などのときはどのように対処するのか?
- 通勤方法と通勤にかかる時間
いざ面接!緊張するけど、落ち着きましょう!!
多くの保育園では、一流企業のような緊張感はない(;^ω^)と思います。肩の力を抜いて自然体で大丈夫です。
ですが、言葉選びは慎重におこなってください。多少は質問の回答が詰まってしまっても、相手に失礼のない言葉で自分の思いを伝えることができればOKなのです。保育園の職員として求められていることは知識はもちろんですが、明るい性格・はっきりと自分の意見が言えることなのです。
実際私も面接というものはいまだに苦手なので、
「すみません、実は今緊張していてなかなかうまくお話しすることができなくて…。」
と言い訳をしてしまいましたが、ここから話を盛り上げることができました。(採用理由は「とにかく明るい」と言う事だったということを後から知りました 笑)
↑実際にこういう園もありますので、硬くなり過ぎずに…けれど砕け過ぎずに面接を行ってください。
さいごに
今回は、保育園の給食職員になることに興味を持っている人のための記事を書きました。保育園の給食を作る仕事は、採用枠も少なく、平日昼間の仕事であることと、資格を問わないこともあるため女性に人気が高く、「競争率」は高めとなります。
実際に求人が出たと同時に、数人から問い合わせがあるというところもあります。
給食職員の面接に行く際には高確率でライバルがいると思ったほうが良いです。そして自分の採用率を上げるためにも、基礎的な知識はきちんと勉強して、面接に挑んでいただきたいと思います。
ぜひ頑張ってくださいね。
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