給食職員が月に1回はおこなっている会議があります。その名も『給食会議』です。
「え?給食のおばちゃんって給食を作るだけじゃないの?」
と思う方もいると思いますが、今の時代の給食のおばちゃんは意外と事務仕事や、会議など、企業の会社員のような仕事も多いです。食事が作れることはもちろんですが、会議や事務仕事もあるので、ある程度のパソコン操作ができることも求められます。
給食会議とは?
月に1回給食職員や、園長先生が集まって打ち合わせ、給食や行事食などの内容の確認をします。
主には、
- 翌月予定献立の見直し
- 喫食状況の報告
- 食育活動の報告
- 講習会・研修報告
- その他連絡事項
などを話しあったり報告しあったりします。
私の職場の保育園では、系列の園が数か所あるため、全園の職員がこの日に集まります。自分の勤めている園以外の情報も聞くことができるため、とても貴重な時間になります。
翌月予定献立の見直し
栄養士が立てる献立は、栄養価計算もしかっりされており、内容もしっかり考えられています。ですが、第三者が見ることで新しい気付きや発見も生まれます。
同じ人が毎月献立を立てていると、いくら計算された献立であっても、自分好みの内容に偏りがちになります。献立も同じようなもののローテーションになりやすいので、他の職員に意見を求めることも重要なのです。
第三者に意見がもらえることによって、新しい献立を入れこんだり、主菜・副菜の組み合わせを変えたりと…。栄養士にとっても、勉強になるようです。
喫食状況の報告
子どもたちの給食の食べ具合の報告も行います。この報告から、子どもたちの好みの味付けや、好きな食材、嫌いな食材がある程度わかります。
毎月、ひっそりと嗜好調査を行っているようなものですね。
食育活動の報告
子どもたちを対象に、どのような食育活動を行ったのかを報告します。同じ規模の園でも、食育内容に違いがあり、各園の特色が出ます。
ここでの報告内容も、参考になることが多く、良い内容の食育は自園でも取り入れてみたりもします。
講習会・研修内容の報告
給食職員は、様々な講習会や研修にも参加します。ただ、多くは勤務時間内の勉強会のため、全員が参加できるとは限らないのです。参加できなかった人のため、情報をシェアするために報告を行う時間を設けます。
その他の連絡事項
梅雨の時期ですと、食中毒についての再認識、監査時期になると、提出書類の確認、GW前や年末前の長期休暇まえの、食材管理発注法の確認など、その時期に合わせた話し合いや情報の共有をします。
そもそもなぜ給食会議をしなくてはならないのか?
認可保育園では、市の監査の必要書類の中に、『給食会議書類』とはっきり明記されているのです。
自治体から、社会福祉法・児童福祉法に基づき、適正な運営及び利用者の処遇が適正に確保され、福祉サービスの向上が図れるように、指導監査が行われます。
保育園の運営が、国や自治体からの補助金で成り立っていることを考えると、当然のことですね。
給食会議書類を作成するにあたって、「毎月1回以上の給食会議をおこなわなくてはならない」と決められています。定期的におこなわれる会議は、園を利用する子どものためになっていることは間違いないのです。(自治体によって会議の回数等の違いがあるかもしれません。)
さいごに
と、いうことで私たち給食職員は、最低でも月に1回は集まって業務連絡の場にしたり、研修報告を行って他の職員と情報を共有したり、給食献立の見直しや新メニューの提案なども行っているのです。
みんなおいしいものを提供したいという思いで働いているので、お互いを高め合う貴重な場にもなるのです。
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