保育園の給食セットはなぜ必要か?

給食調理員のつぶやき

皆さんのお子さんが通っている園では『給食セット』とはどんなものでしょうか?

はしやスプーンなど各自持ってくる食具もあると思います。

正直、「そんなもの保育園で用意してくれればよいのに…」と思われる方もいらっしゃると思います。ですが、園側で『準備してほしい』と言われるものにはきちんと理由があるのです。

今回は、『給食セット』について書きたいと思います。

給食セット(一例)

主に幼児クラスの子が対象となる給食セットです。

  • ランチョンマット
  • 手や口拭き用のミニハンカチ
  • 箸、スプーン、フォーク
  • マスク
  • コップ
  • 歯ブラシ
  • 上記を入れて持ってくる巾着袋

ランチョンマット(2枚)

園で指定のものを使用するところもありますが、入園児に保護者の手作りで準備する園もあります。各自で作る場合には、園ごとで大きさの指定がありますので、大きさを守って準備してあげてくださいね。

手や口拭き用のミニハンカチ(2枚)

こちらは、大きすぎなければ何でも良いと思います。100円ショップでも買うことができます。

はし、スプーン、フォーク

園によっては、「はしのみ」としている場合もあります。

私の勤務先保育園では、「はしのみ」で良いのですが、私の子が通っていた保育園では、「通常時は、はしのみ」で良いが、「献立表を見て必要と思われる献立のときには保護者の責任でスプーンやフォークを持たせること」という、なかなか難しい要求をされていました(笑)なので保護者は、カレーや、スパゲッティのときなどの日を各自でチェックする必要があったのです。

マスク

年少以上になると、 『お当番制度』があり、給食の準備をするときには必要になります。園によっては、「待っているお友達」もマスクをする場合がありますので、毎日必要になることもあります。

コップ・歯ブラシ

コップに関しては、「お茶飲み用」としているところと、「食後の歯磨き用」としているところがあります。用途をきちんと確認して、子どもが使いやすいものを準備してあげましょう。

歯ブラシも毎日洗浄してあげ、歯ブラシの毛が開いてしまったら交換をしてあげましょう。

巾着袋(2袋)

こちらも毎日の洗い替えが必要なものです。大きさが指定されている場合もありますが、多くは給食セットを入れることができればOKとされています。(小さすぎたり、大きすぎるものはダメです。)

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さてなぜ給食セットは必要なのでしょう?

毎日のことになりますので、仕事から帰ってきてからの慌ただしい時間に日々のセットをすることが大変ではあります。ですが、給食セットを持ってきてもらうことにもきちんとした理由があるのです。

給食職員の片付けが楽

多分皆さん、まず思い浮かべる理由はこれではないでしょうか?確かに食具が少なければそれだけ作業は楽になります。

ですが、

よほどな小規模保育園でない限り、保育園の給食室には洗浄機と食器用乾燥保管庫があります。下洗いは手でおこないますが、後は洗浄機にお任せなのです。

ですので、食具が多少多くても作業が劇的に増えてしまうわけでもありません。確かに洗い物は少ない方が楽ではありますが、これは実は給食セットを持ってきてもらう理由にはならないのです。

衛生問題

食具(はしやスプーンなど)は、直接口に触れるものです。各家庭から持ってきてもらうことによって感染症のリスクを減らす可能性は大いにあるのです。

もちろん、給食設備内は清潔に保たれ、食中毒を起こさせないようにはしていますし、起こってはいけないことです。

ですが、食具はいつどのような形で誰が触れてしまうのかわからない物でもあります。

  • 例えば、クラスのお当番の子が食具を配ることも考えられます。(子どもの手は見えない雑菌だらけで案外汚いですからね…)
  • 洗浄殺菌後の食具を、(気が付かないうちに保菌者の)給食職員が片付けることもあるかもしれません。

食具を持ってきてもらうということは、つまりは食具を共有しないということになります。保育園の食具を使わないということは、基本食具は使用する本人と準備をしてくれる保護者の方のみが触るということにもなります。

持ってきてもらうことによって、上記2点の危険回避につながるのです。

小学校に向けて

給食セットを持ってきてもらう最大の理由とも言えます。

ゆくゆくのことを考えると、「給食セット」が当たり前にある生活の方が子ども・保護者両者にとって良いことなのです。

と、いうのも多くの小学校で「はし・スプーン・フォーク」は自分で用意するのです。(私が暮らしている市では一律で決まっています。)

保育園時代に給食セットを用意する習慣がなかったら

おそらく小学校に上がった時に親子ともに慌ててしまうでしょう。

子どもも「何これ?」状態から始まり、保護者もこれまでなかったものが急に増えてしまうことによってそれまでの習慣がないため、忘れてしまう危険性があるのです。

そうならないために、各保育園では保護者の方にも「給食セットの準備の習慣化」を目的として近隣の小学校で使っているセットと同じような内容で持ってきてもらうようにしているのです。

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さいごに

私もかつては、自身の子どもたちの保育園の給食セットを「面倒くさい!!」なんて思っていた時期がありました。ですが、小学校に入った時に全く同じセットを学校でも使用したため、すでに習慣化していた私と子どもは給食の準備に関しては戸惑うこともなく、子どももそれまでの習慣で「帰宅した時に給食セットを台所に出す」という作業を、小学校に上がってからも継続してやってくれています。

毎日の洗い物も大変ですが、早いうちから生活の一部にすることでさほど面倒くさいものでもなくなります。

我が家では子どもが保育園の時、給食の準備の中に「主食の白米を用意する」ことも含まれていたので、小学校に上がってから「主食の~」が無くなった分、むしろ楽になったと感じたのでした。

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