保育園で給食調理員をしている私ですが、「野菜栽培」に関しては全くの素人です。その知識は、「土と種があれば、何とか作ることができるんじゃない?」程度のものです。
そんな家庭菜園の知識がほぼ0の私が、無謀にも「ミニにんじん」を育ててみました。結果的には、収穫まで至ることができましたが、同じように「野菜栽培をしてみたい!!」と思っている方に向けて、野菜栽培の知識0の私がチャレンジしたミニにんじん栽培体験を書き記していきたいと思います。
ミニにんじんはこんな野菜!
今回育てていくにんじんは、生長すると長さ約10㎝ほどになる、小さな極早生にんじんです。 そのままの形で野菜スティックや、ポトフにして食べます。
まきどき
3~4月、7~10月(温暖な地域)
発芽までの日数
5~14日
発芽適温
15~25℃
生育適温
20℃前後
その他
実はこの種、1袋で約900本の苗を作ることができると書かれていました。すごい!!
なぜミニにんじんを選んだのか?
実はミニにんじんを育てる前にきゅうりの栽培をしていました。しかし、想像以上にきゅうりの苗が大きくなってしまい、我が家の狭いベランダをさらに狭くしていました。
そんなきゅうりを育て終え、『ツルの伸びるものは(ベランダでは)育てないほうが良い』と感じました。
でも、せっかくだから口に入るもの(食べることのできるもの)を育てたい…と言うことで、家庭菜園の難易度が低く、支柱を立てる必要のない にんじん にしたのです。そしてミニにんじんならば、収穫も通常のにんじんより早いですし、土の量も少なめで良いかなと思ったのです。
しかし、私は一度にんじんを育てることに失敗しています。リベンジのしたい気持ちもあったのです。
先住民であるキュウリをぬいた後のプランターを土の入れ替えをしないでそのまま使ってみました
6月から約2か月間育てていたキュウリが力尽きてしまったため、更地にしたプランターがありました。しかし、雑にキュウリの株をぬいたため、細かな根っこはまだプランター内に残っている状態でした。
まずはその根っこを取り除こうと、子どもの砂遊びのおもちゃの熊手を拝借して土を掘り起こしました。すると、キュウリの細い根っこが一面からたくさん出てきました。プランター内を全面使って大きくなっていたんですね。
せっかくなので、丁寧に細かい根っこを取り除きました。
見た目は、きれいにはなったのですが、根っこと一緒にどうしても土がくっついてきてしまうため、土の量も少なくなってしまいました。
そこで、追加の土を100円ショップで購入しました。
今回はこの土を2袋、計6L追加しました。元肥入りがポイントです。
この土は、元々残っていた土の上から入れました。しかし土を足したことで、プランターの上部ぎりぎりまで土が入ってしまったため、混ぜることができなくなってしまいました💦こぼれてしまいますものね。
なので、このまま使用することにしました。
本来であれば 土をふるいにかけたり、 日光に当てて 消毒したり すべきなのですが、そこまでのスペースもなく、狭いベランダでの作業なので、そこまでは行いませんでした。
この状態の土で 次の作物がきちんと育つか 心配ではありましたが、 種を植えていきます。
ミニにんじんの種を植える
約15㎝ほどの間をあけ、2本浅くくぼみをつけます。
写真では非常にわかりづらいですが、赤丸で囲んだ部分(少し色目が濃くなっているところ)がくぼみです。くぼみの中に種をパラパラ入れ、ごく薄く土をかぶせます。
種に薄く土をかぶせるという加減がわからない私は、ちょっと位出ていても気にしないことにしました(笑)ちなみに、矢印の先の緑の小さい粒がミニにんじんの種です。ミニにんじんの種は、想像以上に小さく軽いため、鼻息でも飛んでしまいそうなくらいです。
もちろん最後には、たっぷりの水をあげました。
種植えから4日後ミニにんじん芽が出る
朝、水やりをするときに芽が出ていることに気付きました。
朝の段階ではまだ数本でしたが、わずか半日後の夕方にもう一度見た時には、数えるのが大変なくらいの芽が出ていました。
発芽までの期間が5~14日とされていたので、1週間くらいかかるかなと思っていましたが、予想より早い発芽となりました。
この間、毎日の水やりは欠かしませんでした。
ミニにんじん芽が出そろう
初発芽から2日、種を植えたラインにきれいに出そろってきました。
種がとても小さく、一粒ずつまくことがちょっと面倒だったので、パラパラ~っと適当にまいたせいか、結構な数の芽が出てきてしまいました。
大混雑する前に、早めの間引きが必要かもしれません。
株と株の間が5~6㎝くらいになるようにしていきたいと思います。
1回目の間引きをおこなう(9月18日)
プランター内が密集しすぎているので、ちょっと早めですが間引きをしました。
間引きまでもう少し待っても良いのですが、大きくなりづらいかなと思い、少し早いですがちょっとすっきりさせたいと思います。
朝 出勤前にも半分行いましたが、数が多すぎたため2回に分けて帰宅後にも間引きを行い、このようになりました。
もう少し大きくなってきたところで、もう一度間引きが必要になるかもしれませんが、プランター内には約40本の芽が残りました。
間引きをしているときに、ちょこっとだけですが、本葉が出始めていることに、気が付きました。
ミニにんじんの本葉が大きくなってくる
本葉が大きくなり始めてきました。しかし、まだまだ双葉もしっかりついています。
ミニにんじんの2度目の間引き(10月8日)
2列で植えた種ですが、間隔に余裕がないため、間引きを行いました。間引きの結果、約半分の本数になりました。
台風対策としてベランダから階段室に避難
この栽培を行っていた2019年は、大型台風も直撃しました。
台風に備え、にんじんもいちごもベランダに置いておくことは危険と判断し、階段室(玄関前)に避難させました。
雨は吹き込んでいますが、風はさほど吹き込んではきませんので、ベランダに置くよりは安全です。幸い、お向かいは空き部屋ですのでにんじんといちごを置かせてもらっても邪魔にはなりません。一時的に隅っこに置かせてもらうことにしました。
この後、台風は無事に過ぎ去り、ここに置かせてもらっていた野菜たちは無事にベランダに戻ることができました。
見た目の変化に乏しいミニにんじん…しかし劇的に生長する段階がある
本葉が出てきてから変化に乏しいミニにんじん。枯れてはいませんが、大きくなっているのかは怪しいです。私は以前に一度にんじんの栽培に失敗しているので、この時すごく心配していました。
この時植えてから、すでに2ヶ月ほどが経過していました。一応、収穫までの目安が90日くらいです。予定ではあと1か月くらいというところです。
そんな中でも、大きく育っている苗もあります。
1本1本をなんとなく見て触ってみると、根が強そうなものとそうでもないものがなんとなくわかります。(素人なので判断が正しいかは怪しいです💦)
その中で私が強そうと思っている苗は↓この2つです。
このにんじんは葉も大きく、まっすっぐにしゃっきりとしています。苗自体もしっかり根付いているのか、揺らしてみてもどっしりとした安定感があります。
ある時を境に、急に大きくなったような気がするミニにんじん。葉から根元にかけてもずいぶんしっかりしました。葉を支える茎(?)の部分もどっしりし、とってもいい感じです♪
にんじんの葉っぱの量が劇的に増えました。
待ちきれずにミニにんじんの土の中をのぞく
ところがミニにんじんは、生長を一番見たい肝心な部分が土の中なので、私のような素人では、どのくらい大きくなっているのか?あとどれくらいで収穫できそうなのか?などの判断ができないのです。
以前一度、すこ~しだけ土を掘ってみて様子をうかがったのですが、いまいちよくわからなく、がっかりしたことがありました。
そしてこの日待ちきれず、もう一度1cmほど土を掘って中の様子を見てしまいました‥‥。
お!!!オレンジ色になって、にんじん らしくなってる!
なんて喜んだのもつかの間、まだまだ細そうなので、この後は元に戻しました…。
ミニにんじんをついに1本収穫!
待てど暮らせど、にんじんの肩が出てこない。
ですが、葉の付け根辺りはかなりどっしりした太さになりました。
待てない私は、一番生育のよさそうな1本を収穫することにしたのです。
期待を込めて傷つけないように(笑)慎重に抜きました。
形も色もまさしくにんじん!!…だけど、いくらミニにんじんとは言え小さい(´;ω;`)やはりまだまだ早かったか💦
ですが、抜いてしまった以上植えなおすわけにもいかないので、ここは食べることに!しかし小さいので、調理はできません。4等分に切って野菜スティックとして食べることにしました。
ミニにんじんを食す!!
収穫した野菜たちで何を作ろうと考えたいところですが、調理をするほどの量はないため、今回もシンプルな食べ方をすることにしました。この日一緒に収穫した二十日大根と一緒に食べることに…。
結局、縦4等分に切ったにんじんスティックと、スライスした二十日大根をそのものの味で楽しみました。
娘はミニにんじんをお気に召したようで、「小さいけどおいしい」と言って食べてくれました。小さいけれど、味がしっかりしていて青臭さはなく、ほんのりとした甘みがありました。
二十日大根は、色の違いで味の違いはあるのかなと期待したのですが‥‥正直わかりませんでした(´;ω;`)でも、生食でも充分おいしかったです。食感も良い!!
ミニにんじんの葉っぱも食べてみます
セリ科のにんじんの葉は少し癖があるため、あえて甘めの味付けにしてみました。
作り方
- フライパンを熱し、刻んだ葉を入れる。
- 砂糖:しょうゆ 3:1くらいで入れ、ごまを振って出来上がり。
しょうゆはほんの少しで大丈夫です。入れすぎるとしょっぱくなります。にんじんの葉がいいアクセントになってとてもおいしいです。白いご飯にのせて食べるとうまい!!
ミニにんじん2回目の収穫
種を植えてから約3か月たったこの日、ついにミニにんじんの本格的な収穫を行いました。
大小合わせて16本です。
きれいに育っているものもありますが、全体的にはまだ収穫には早かったのか、小さなものも多いです。(大きいもので6cm程度でした)
ミニにんじんはこの日の晩御飯にマヨネーズを添えてそのまま出してみました。
ミニにんじんを食べた我が子の反応
当時小学6年の娘は、「馬になった気分だな」といいながらもボリボリ食べていてお気に召した様子。小学1年生の息子は一口かじるものの、生のにんじんはどうも苦手だったようで、その後は口にすることはありませんでした(´;ω;`)
さいごに
以上が、我が家のベランダで栽培したミニにんじんの種植えから、収穫・食されるまでのすべてとなります。
家庭菜園超初心者の私がわからないなりにも、結構適当に育てていたにもかかわらず、ちゃんと食べることのできるくらいまでミニにんじんを大きく(?)育てることができました。
ミニにんじんは、集合住宅に住んでいて、自宅に畑や庭など家庭菜園に適した場所がない家庭でも、プランターと土があれば気軽に育てることのできる野菜です。
ベランダの片隅に置いても邪魔にならないサイズ感が◎です。
ただ、生長過程が全て葉っぱですので、見ていて飽きが来る可能性もあります。それでも、「食べる楽しみ」と「育てる楽しみ」を味わうことができますので、おすすめ野菜です。
そして、ミニにんじんは「生食」が最もおいしいと感じます。ぜひお試しください。
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