【給食調理員になりたい】採用人数・仕事内容・必要な知識など徹底解説

給食室はこんなところ

保育園の給食職員は「給食を作っている」だけではありません。業務内容には、掃除や会議など普段目に見えない業務もこなしています。

さて、そんな給食職員とはいったいどんな仕事なのでしょう。

給食調理員の人数

小規模園(18~45名くらい)では、一人で調理をします。

保育所は、定員人数にもより調理員の人数は変わってきますが、おおむね2~4人であることが多いです。そのうち、正社員は1~2名、残りは短時間パートであることが多いです。

保育園給食で働くにあたっての知識・資格等

必ずしも資格が必要ではありません。ですが、以下のことに気を付ける必要があります。

小規模園

小規模園では、普通に家庭料理が作れるスキルがあれば、調理自体問題はありません。

ですが、一人勤務が多いのでわからないときに頼れる人がいません。書類各種も書き溜めなくてはいけません。

食育計画も立てなくてはいけないため、保育士さんとコミュニケーションが取れる人でないと務まりません。

保育園の給食の仕事でも、今の時代パソコンは必須です。少なくとも文字入力操作ができないと、つらい思いをするでしょう。

保健所の立ち入りや、役所の監査も自分で対応することになります。

系列の保育施設がある場合には、統括する栄養士さんがいて、書類系や保健所の立ち入り・役所の監査に立ち会ってくれる場合もありますが、小規模園で給食の仕事をする場合には、一通りの書類関係を把握する必要が出てきます。

書類一例

  • 献立表(予定・実施)
  • 日報
  • 栄養価計算表
  • 調理用献立表
  • 発注表、納品書(賞味期限、検収時の時間・温度・湿度等の記載)
  • 温湿度管理表(冷蔵庫・冷凍庫・調理室・検収室など)
  • 食育年間計画表、実施報告書
  • 給食会議議事録
  • 園内会議議事録
  • (あれば)保護者向けに発行しているお便り
  • アレルギー疾患生活管理指導表  など

保育所

大きい保育所になると、回転窯やスチームコンベクションなど、給食施設ならではの機材もあり、一度に作る量も家庭とは比べ物にならないくらいのものになります。

ですが、複数人で作業を行うので、困ったこと、わからないことは近くにいる人に聞きやすいです。

3人いれば文殊の知恵…ではありませんが、お互いアイディアを出し合って意識を高めあっていけるメリットもあります。

保健所関係、監査についての知識も必要になります。

保育所では、『栄養士』を一人は置いているところが多いです。(栄養士設置は努力義務であって、必須ではありません。)

栄養士がいる園では、書類関係を栄養士さんで管理します。なので、必ずしも書類関係のすべてを知る必要もなくなるのですが、いつ何があるのかわかりませんので、ある程度の知識は必要と感じます。

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衛生管理

知識としては必ず持っておきたいことです。

大勢が食べる給食です。食中毒を出すわけにはいきません。衛生関係の知識は必須です。

あると良い資格

栄養士・調理師・管理栄養士など、調理と衛生の両方の勉強をして得られる国家資格です。このどれかの資格があると、保育所で働くには有利になります。

ですが、正規職員として働きたい場合には栄養士か管理栄養士を持っているとかなり優遇されます。

調理員として勤める場合でも、すぐに現場に入って調理ができる、即戦力が好まれる傾向にあります。

主な仕事

  • 給食、おやつを作ること
  • 日報などの書類作成
  • 子どもを対象とした食育活動
  • アレルギー児の献立作り・調理・状態の管理
  • 離乳食作り・段階の管理
  • 食材の調達・管理(発注・買い出し・検収作業)
  • 給食会議の出席
  • 園内会議の出席
  • 保護者向けのおたより作成
  • 調理室内の掃除
  • 子どもが食べる様子を見ながら嗜好調査する
  • 乳児ミルクの調達
  • 保育士との打ち合わせ
  • 保育の手伝い(たまに)

調理員一日の流れ

8時:出勤 自身の健康チェック 水道水の水質検査
冷蔵庫・冷凍庫の温度チェック 野菜の下準備 お茶を沸かす
9時:園児の人数確認 乳児クラス午前のおやつ準備
お散歩ぽ用のお茶準備 昼食調理開始
10時:随時、業者からの納品の対応をしながら調理
11時15分
乳児クラス配膳
11時半
幼児クラス配膳(クラスでお手伝いあり)
12時:保育室で子どもたちと昼食(調理員は少し遅れていただきますします。)
13時:片づけ ひと段落したら休憩 栄養士は書類関係
14時:午後のおやつ作り
15時:おやつ提供
16時:片づけ・掃除 栄養士は書類関係
17時:帰宅

栄養士は、空き時間を探して献立作成や書類作成もこなします。

基本午後は調理師と短時間パートでおやつの準備を行いますので、栄養士は午後に事務作業を行うことになります。

調理師は、食事と休憩以外は立ち仕事であるため、体力勝負です。時間によっては一息つけるときもありますが、それも短時間です。こちらも基本、時間に追われています。

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どうしたら保育園で調理の仕事ができるのか?

こればかりは運です。

自分の住んでいるところの近くで求人があればラッキーです。

資格は特に必要ではないのですが、多くの園では正社員では栄養士を、パートでも調理師の資格を求めます。

私自身、調理師は持っていますが栄養士を持っていないためもあって、正社員で雇ってくれるところを探せませんでした。(現在も社保付きパートです。)

そして、保育園給食の募集自体も非常に少ないです。1つの園に3~4人しかいない

職種なので、自然とそうなるのですが、保育士と比べても、狭き門にはなります。

調理補助であるならば、資格なしでもある程度の調理ができれば採用される可能性はありますが、無資格で応募する場合には面接時に、

「調理の仕事をしながら調理師の資格を取りたいです。」

と訴えるのも採用されるための一つの戦略です。

調理師は、専門学校を卒業する(無試験)か、給食施設・飲食店などで週4日以上かつ6時間以上2年間働き、勤務先の責任者に実務経験証明書を発行してもらって試験に合格することによって資格が与えられます。 

さいごに

保育園で勤務している調理員はごく少数です。しかもほとんどがパートです。ですが、どの園にもなくてはならない存在です。

立ち仕事で、体力勝負な仕事ですが、かわいい子供たちの身体を大きくする食事を作るという特権もあります。時間に追われる仕事ですが、逆に言うとあっという間に一日の仕事も終わってしまいます(笑)子どもと料理が好きな人にとっては、この上ない職業なのです。

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