年長児が進級してから一生懸命にに育ててきた「赤しそ」。
初夏に一度収穫してふりかけを作ったようですが、この時は残念ながら密状態をなるべく避けるために私たち給食職員は立ち会うことができず、その時の状況はわからずじまいとなってしまいました。
ところが今回、この初秋にもう一度「赤しそ」の収穫ができたとのことで、「シソジュース作り」を行うことになりました。
ジュース作りの前に「赤しそ」の下処理
子どもたちが収穫した赤しそは、そのまま口にすることはできません。ほこりや虫などが付着している可能性があるので、調理前室内でしっかりと洗浄します。
ザルとボウルを使って、3回以上流水洗浄をしました。
洗っている間にも赤しその多少の色落ちはしてしまいましたが、これは仕方ありません。しっかりと洗浄し、異物混入が無いように気を付けました。
シソジュース作り
いよいよ子どもたちの前での実演シソジュース作りです。まずは、赤しそシロップを作ります。
【材料】
- 赤しそ 100ℊ
- 砂糖 250
- 水 250ℊ
- レモン果汁 25ℊ
- 鍋に水を入れて、お湯を沸かします。
- お湯が沸いたら、赤しそを入れて10分~煮ます。
- しっかりと色が煮だされたら、濾し器等で赤しそをしっかり濾します。
- しっかり赤しその色が出ていますね。こちらを火にかけ、さRSに10分ほど煮詰めます。
- 煮詰まったら、レモン果汁を加えます。この時、赤しその色素に含まれているアントシアニンがレモン果汁の「酸」と反応して、紫から薄紫(または赤)へと変化します。(今回は、園児にこの変化を見せることにしました。)
酸味の強いものの方がより色の変化が大きく、目で見て違いがはっきりと分かりやすくなりますが、レモン果汁くらいの方が出来上がりのジュースが飲みやすいものになります。
(写真上がレモン水を加えた後、下が加える前です。色が鮮やかになりました。) - お好みの濃さで良いのですが、基本的には水とシロップは4:1で割って、ジュースとして飲んでくださいね。
シソジュース作りのねらい
今回は、コロナ禍での活動でしたので、2グループに分かれて「少人数での活動」としました。
園児が摘み取ったシソの葉を使って、目の前でシロップを作る過程を「見せる」ことを目的に行いました。シロップを作る過程で感じる「香り」「色の変化」を感じてもらい、出来上がった後に実際に「飲んでみる」という流れです。
★自分たちが育ててきた赤しその調理過程を、目で見て、鼻で嗅いで、舌で感じる。
子どもたちの反応
- シソジュースを作る前から楽しみにしている子がいたようでした。
- 活動中全てにおいて静かにしていることができ、栄養士の話もきちんと座って聞いてくれていました。
- 鍋にお湯を沸かすときなども、決められた線から出る子はいなくみんな一定の距離から見学することができていました。
- 一番の見せ場、「色の変化」の場面では、ゆっくりと見せてあげることができたので、子どもたちは「すごい!!」「ぶどうのジュースみたい」「おいしそう~」「綺麗な色だね」など、様々な感想を聞くことができました。
- シソジュースは好き嫌いがわかれるかなとも思ったのですが、多くの子がお代わりまでして飲んでくれていました。
さいごに
子どもたちが育ててくれた野菜などを使った食育活動はこれまでも行ってきましたが、「コロナ感染防止に配慮した活動の仕方」を考えなくてはいけなくなってきているこの頃です。
今回のシソジュース作りも
- 基本的には子どもは静かに見ている(騒がない)
- 全員マスク着用
- 食材に触れることができるのは給食職員のみ
というお約束をしてからの活動でした。
子どもたちとの触れ合い方もコロナ前とは変わってきてしまっていますが、そんな中でもできる活動を考えなくてはならない状況となっているのです。
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